フリーランス初心者を悩ませる大きな問題の1つに税金があります。頭の中ではいつか理解しなくてはと思っていても、ついつい後回しにしてしまいがちですよね。
「だって、確定申告って複雑なんでしょ…?」
「源泉所得税って、そもそも何なの!?」
かくいう私も税金についてはみなさんと同じ初心者です。しかし、払い過ぎた源泉所得税は来年の確定申告で戻ってくるかもしれません。今回は源泉所得税や確定申告について一緒に勉強していきましょう!
フリーランスと源泉所得税とのややこしい関係

源泉所得税や源泉徴収という言葉は、年度末が近付くにつれて耳にする機会が多くなりますよね。しかし、詳しい内容については知らないという人も多いと思います。まずは、この疑問から解消していきましょう。
源泉所得税とは給与や報酬の支払い主が、その受け取り主に代わって、前もって納める税金のことです。この仕組みのことを源泉徴収といいます。
社会人を経験したことのある方ならよりイメージしやすいかもしれません。会社員であれば毎月、給与から所得税として一定の金額が天引きされます。会社側があらかじめ年間の所得を予想して、本人の代わりに納税を請け負ってくれるのです。
この源泉徴収ですが、対象になるものは給与所得だけに限りません。原稿料やデザイン料などの報酬も該当するため、フリーランスにも無縁のものではないのです!
みなさんも、受け取った報酬が1割程度少なかった、というような経験はありませんでしょうか?それこそが、源泉徴収により所得税などを差し引かれた状態です。勿論、その分のお金はクライアントによってきちんと税金として納められています。
当然ですが、源泉徴収をされていない場合でも所得税がかからないというわけではありません。自分で納税をする必要が発生します。この辺りの税務を全て自分で行わなければならない点が、会社員との大きな違いともいえますね。
払い過ぎている可能性がある源泉所得税!

フリーランスにかかる源泉所得税は、100万円以下の請求金額の場合で、一律10.21%と決まっています。しかし、所得税の最低税率はそれより低い5%(所得が195万円までの場合)です。つまり、所得が低い人が源泉徴収をされた場合は所得税の払い過ぎになっている可能性があるのです。
会社員にも、同様の事態が起こることがあります。その場合は、年末調整という手続きによって払い過ぎた所得税が還付されます。そういえば書類を書いた覚えがあるという方も多いかもしれません。会社員時代はこの年末調整で税金のあれこれが全て終わっていたという方がほとんどでしょう。
しかし、会社に属していないフリーランスには年末調整がありません。
「じゃあ、払い過ぎたお金を取り戻すことは出来ないの?」
と不安に思う方もいるでしょうが、勿論、そうではありません。払い過ぎた源泉所得税を還付してもらう手続きこそ、みんなが苦手意識を持つ確定申告なのです。
フリーランスに必要な確定申告!

確定申告とは、これまで払ってきた税金の額を確定する手続きのことです。
前年の1月1日から12月31日までの期間で得た所得を申告することによって、源泉徴収で納め過ぎた税金を取り戻すことが出来ます。また、源泉徴収をされていない場合の所得税なども、この確定申告によって納めることが可能になります。
基本的にフリーランスの場合は、源泉徴収で所得税を払い過ぎているケースの方が多いとされています。源泉徴収時は報酬額を基として税額を決めますが、実際の課税額は所得を基にして計算されるためです。所得とは収入とイコールではありません。収入から必要経費を引いたもののことを指します。そのため、納めるべき税額を上回っている場合が多く、還付金を受けられる可能性が非常に高いのです。事業に必要になったものは全て経費とすることで節税にも繋がりますよ!
因みに、所得金額が38万円以下になる場合は必ずしも確定申告をする必要はありません。これに当てはまらない場合、確定申告は義務となりますので気をつけましょう。
確定申告の書類は直接税務署に持っていく以外にも、郵送やWebサイトからも受け付けています。期間は土日を挟む場合変化もしますが、2月16日から3月15日までの間が一般的です。2020年度は新型コロナウイルスの拡大により延長措置がとられましたので、社会情勢の影響も受けますが、大体の時期は把握しておくべきでしょう。
これまで見てきた内容からわかる通り、フリーランスはお金に強くなければ損をしてしまうこともあります。面倒がらずに知識を身に着け、きちんと確定申告を行えるようになりましょうね!
おわりに
お金の話はどんなものも、難しいことが多いです。特に税金が絡むと複雑で、面倒に感じる方も多いことでしょう。しかし、どんなお金の話も知れば知るほどお得になることは間違いありません。
頑張って得た収入で損をしないためにも、必ず理解の上で確定申告を行いましょう!直前になってから慌てなくてもいいように、少しずつ準備を始めておきましょうね!
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