エンジニアは会社員を続けたほうがいいのかフリーランスとして独立してよいのか。
これはよくあるテーマで、きっかけは待遇だったりやりがいだったりすると思いますが「このままでいいのかな」と考えることはあると思います。私は43歳で上場企業を辞めてフリーランスエンジニアになり2年が経ちました。
今の自分から見てどちらがよいのか、デメリットとメリットを語ってみます。
フリーランスエンジニアのメリットデメリット

付き合う人が変わり世界が広がる
著名な経営コンサルタントである大前研一さんは「人間が変わる方法は3つしかない」と説いています。
それは
- 時間配分を変える
- 付き合う人を変える
- 住む場所を変える
の3つです。有名な言葉なので目にしたことがある方も多いでしょう。
私も15年ほど前にこの言葉に出会い納得して、会社員なりに変えることを意識しましたがフリーランスのそれとは段違いだったなと思います。フリーランスになってお付き合いする人が多様になり、世界が広がりました。
フリーランスは不安定といいますが、それは変わり続けられるというメリットにもなりうると学びました。
お金のスキルが上がる
フリーランス2年目の終わりに、ある資格を取ろうと思い立ちました。
それはファイナンシャルプランナーです。
個人事業主になると様々なお金のことを自身で処理しなければなりません。
最初はインターネットで調べてましたが、少し知識がつくともっと体系的に学ばないと損をするというか、利益を享受できないと思い始めました。会社員時代に給与明細を細かくみるということはありませんでしたが、今なら計算が間違ってないか自分でも計算してみると思います。
行動力が身について長く働ける(たぶんきっと)
フリーランスは能動的に仕事を探す必要があります。
私はいま主にエージェント会社を通じて仕事を頂いてますが、それは自分で仕事を探したり作ったりする能力が低いからです。マインドチェンジを試みていて、今後エージェントに頼らない仕事の探し方をできるようになれば体が動く限り自分で仕事を見つけてできるはずだと考えています。
2019年 Apple CEO のティム・クック氏が表参道に現れたときに会ったとされる 84歳(当時)のアプリ開発者である若宮正子さんのように、エンジニアとして長く仕事を楽しみたいですね。
会社員エンジニアのメリットデメリット

何はともあれ給与所得
額面に納得できるかどうかは置いておいて、毎月決まった額の給与所得と賞与が得られるのは大きなメリットです。
「来月も給料が振り込まれる」という精神的な安定の価値は(経営状況に問題のない)会社の会社員だと当たり前すぎて意識することはないでしょう。
私も会社員に戻ろうかなとたまに転職情報を覗いてしまうくらい価値の高いものです。
仕事はやってくるもの
会社員だと仕事は勝手にやってきます。給与は労働の対価なので当たり前ですね。
実は仕事を探す必要がないのも会社員エンジニアのメリットです。
つまりエンジニア本来の業務に集中できるため、エンジニアとしてのスキルも相応に上がっくわけです。フリーランスだと仕事を探すコストが重くのしかかります。
仕事が選べないというデメリットにもなりますが転職である程度カバーできます。
社会保険制度が手厚い
福利厚生や退職金はそれなりの規模の会社でないと該当しないかもしれませんが、社会保険については法人である以上は「強制適用事業所」であるため会社が半分負担してくれています。フリーランスの場合は厚生年金に相当する国民年金基金に加入したり、退職金に相当する小規模企業共済に加入するなどして自らの責任で将来に備える必要があります。
満足してるなら会社員、変わりたいならフリーランス

よい会社で満足してるなら会社員エンジニアを推します
見てきたように、フリーランス2年間経験した私も会社員に戻りたいと思うことがあるほど会社員は魅力的です。私の2年目の年収は少しだけ会社員時代を超えますが、常に先の仕事のことを気にかけないといけなかったり人付き合いを考えたり、エンジニア畑だった自分には苦手なことが多く割りに合わない気もしています。
よって会社員エンジニアで満足されてる方はそのまま会社員エンジニアであることをオススメします。
オススメは副業しながらフリーランス転身の準備をすること
とはいえ会社を辞めてフリーランスエンジニアになったことを後悔してるわけではありません。
エンジニア業だけではなくこうして記事を書くお仕事をさせていただいたり、辛いと言いながらマーケティングのことを学んだりと会社員エンジニアではなかったであろう人生を歩んでいます。これはこれで自身の成長という楽しみもあるのでフリーランスも捨てがたいところです。
もしフリーランスに興味がある会社員エンジニアの方にアドバイスできるとすれば、ぜひ副業をやってみてほしいです。給与以外の所得が年間20万円を超えなければ確定申告の必要もありません。やってみれば分かりますが、そう簡単には年間20万を超えません。
簡単に超えられた人はフリーランス向きだと思いますよ。
おわりに
前述した大前研一さんの話には続きがあります。人間が変わるのに最も無意味なのは「決意を新たにすること」。手痛いですね。
もし変わりたいと思ったならば、フリーランスへの一歩を踏み出してみませんか?
コメント