フリーランスライター向けカメラ講座中級編、今回は建物やオフィス写真の撮り方のポイントについて解説させていただきます。
カメラマン兼任ライターが担当するあらゆる取材において外せないのが、建物の外観や店内・社内の様子などを伝える撮影です。前回解説したインタビュー写真とともに必要になることもあります。こちらの撮り方もしっかりとポイントを理解して、自信を持って案件に手を挙げられるようになりましょう!
カメラ兼任ライターの強み!取材+撮影案件

カメラマンも担当出来るライターになれば、取材と撮影がセットになった案件を請けられるようになります。それらの案件の中でも多いのが、室内や建物の写真を撮る必要がある仕事です。実際にどのような案件が募集されているのか、その例をみておきましょう。
グルメ関係や雑貨屋さんなど、お店を取材することはよくあります。このような案件では商品の写真とともに、店内・店外の様子を写した写真が求められることが多いです。企業取材でもオフィスで働く風景や建物の外観などが必要になります。観光関係でも建物の写真は重要になるでしょう。また、不動産会社の案件で物件の内部を撮影することもあるかもしれません。それらに辿り着くまでの道筋を写真で説明する場合は、ランドマークなどを撮ってわかりやすくすることもあります。
このように、どんな取材案件にも絡んでくる可能性があるのが室内写真・建物写真です。是非撮り方のコツを押さえて、確固たるスキルにしちゃいましょう!
店内・社内写真における撮り方のポイント

カメラマン兼任ライターとして請ける撮影の仕事、まずはお店やオフィス、お部屋など室内の場合の撮り方のポイントからお話しさせていただきます。
何よりも重要なのは、水平の意識を持つことです。縦や横などのラインがはっきりある中で水平がとれていない写真は、歪んでいる印象、すべり落ちているような印象を与えるため好まれません。店内や社内であれば柱や棚などがたくさんあるはずですのでそれらを目安にして水平をとり、手ブレにも気をつけながら撮影するようにしましょう。これが出来ないと今後も苦労する場面に出くわすはずですので、しっかりと練習をしておくのがおすすめです。
内部を照らしている光にも注意をします。照明によって撮れる写真が変わってくるためです。
「明るさはいいはずだけど何か見た感じと写真が違うな…」
というときはホワイトバランスの設定を見直してみましょう。蛍光灯なのかダウンライトなのかだけでも色の温度は異なりますし、オートでは対応しきれないこともあります。そんなときは手動でカメラが認識している白を正してあげてください。
また、どんなお店やオフィスでも広く見えるに越したことはありません。物件写真などであればなおさらです。歪みが気にならない程度の広角で撮影をして、出来る限り室内を広く見せるようにしてあげましょう。
最後に、何点かのイメージカットがあれば喜ばれるかもしれません。お店ならおしゃれなインテリアやメニュー表、会社ならロゴマークなどをアップで撮っておきましょう。雰囲気を掴むのに役立ちますし、実際に記事に挿入するときにも選べる写真のバリエーションが増えますよ!
外観など建物写真における撮り方のポイント

カメラマン兼任ライターとして請ける撮影の仕事、次に外観など建物の撮り方のポイントをお話しさせていただきます。
こちらもまず重要なのは水平をとることです。水平の意識はしっかり持って撮影に臨むようにしてください。
撮影するときはアングルにもこだわってみましょう。様々なアングルで撮っておくと使い勝手がよく安心ですが、大きな建物の外観なら下から撮るカットは忘れないでください。下から煽るようにして撮ることでその建物の大きさを表現することが出来ます。神社など歴史的な建造物なら荘厳さを伝えることも可能ですね。
また、空が晴れていると撮りやすいと思ってしまうかもしれませんが、日差しが強く太陽が高い位置にあるときは影になってしまいます。屋根があるところだと軒下だけ暗い写真になることもありますね。あまりにも上手く写らないときは時間帯を少しずらしてみるといいでしょう。晴れた日でも午前中や夕方であれば光が弱くなりますので、撮影しやすいことが多いです。
最後に、建物に大きなガラスや光沢のある壁がある場合は反射にも注意をしてください。写真として美しくなるものならいいですが、邪魔になるものが写り込んでしまうこともよくあります。これらは大きな画面で確認するまで気がつかないことも多いので、水平と同じく常に意識することが大切です。
室内も建物も、撮り方のポイントを押さえた後は実際に写真を撮ってみることが大切です。たくさん枚数を重ねてコツを掴み、スキルを自分のものにしていってください。
おわりに
室内写真や建物写真は気をつけるポイントも多いですが、フリーランスライターが仕事の幅を広げるためには習得必須といえます。しかし、その気になればすぐに練習が出来る点が人物写真と違ういいところです。撮影本番に臨む前に、自分の部屋や近くのビルで練習をしてみましょう。
次回は10回続いた中級編の総まとめになります。大事なところをおさらいしたいという方は特に必見ですので、是非お付き合いください!
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