著作権、と聞くとなんだか難しそうな話に聞こえてしまいます。事実、著作権は本が何冊も何冊も出版されるほど奥深いものなのです。
著作権は、よくミュージシャンや作家の間で話題になります。しかし、我々のようなフリーランスのライターにも関係が深い話ということを知っていましたか?
本記事では、フリーランスライターが知っておかなければならない著作権の知識についてお伝えさせていただきます。
著作権違反をすると逮捕される可能性がある?

フリーランスライターは、実はかなり著作権を意識しなければなりません。では、そもそも著作権とはいったいどのようなものなのでしょうか?
著作権とは、考えや気持ちなどを表現した作品を作った人に与えられる権利のことを表します。絵画・アニメ・小説・曲・歌詞・脚本・振付・宮殿など芸術としての建築物・地図・図表・プログラム・写真・映画・・・など多岐に渡るものに付与されるものなのです。
もちろん、フリーランスライターの書いた記事にも著作権があります。たとえ実績0のライターが書いた記事だったとしても、初心者ブロガーが書いた記事だったとしても著作権は発生するのです。そのため、著作権を意識しなければならない場合は、意外にも多いのです。
自分の書いた文章に対する著作権で注意すべきこと・他人の文章が持つ著作権で注意すべきことをお伝えしていきます。著作権を違反した場合、「10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金」が課せられるように法律で定められています。この法律は著作権を侵害された側が告訴した場合に適用されます。ネット上では著作権を踏みにじっている行為をよく見かけるため「これくらいならいいだろう」という気持ちになる人もいるかもしれません。ですが、思わぬ落とし穴にはまる可能性もあるのです。それを防止するために正しい知識を身につけておきましょう。
ライターが書いた記事の著作権はクライアントのもの?

ライターが記事を制作した場合、その著作権はクライアントのものになる可能性が高いです。先ほど「著作権は作品を作った人のもの」だとお伝えしたので、「どういうこと?」と戸惑う方もいるかもしれません。
実は、著作権は人に譲り渡すつまり譲渡できるものなのです。ライターとクライアントの契約形態によっては、ライターの納品物はクライアントに譲渡される場合があります。
著作権を譲渡した場合は、自分の実績として公開するのにもクライアントの許可が必要となってしまいます。実績として自分のブログにリンクを掲載したり、他のクライアントに教えたりすることも、クライアントの許可なしで行ってはいけません。
契約書をよく確認してみましょう。
また、契約書がない場合もクライアントに「実績として公開可能ですか?」と一言聞いてみましょう。もしかしたらクライアントは「お金払って書いてもらったんだから、著作権はこっちにあって当たり前」と思っているかもしれません。その場合、勝手に記事を実績として公開していると、トラブルの原因となってしまいます。あなたの評判が落ちたり、不当にお金を請求されたりすることもあるため、慎重すぎるほど注意を払いましょう。
著作権違反となるNG行為 3選

ライターとして活動している人が行ってしまいがちな著作権違反となるNG行為を3つご紹介します。著作権違反となる行為は、一歩立ち止まって「自分が著作者としてされたらどう思うか」を考えたら多くの人が嫌悪感を抱くはずです。
①コピペはNG!引用は出典を明記しよう
まずはかなり基礎的なお話ですが、他の記事をコピペするのは避けましょう。立派な著作権違反です。また、クライアントはお金を払ってライターに記事を依頼しているため、コピペされた記事を納品されたら怒らないわけがありません。
とはいえ、政府など公共の機関が出した情報、企業から発表された公式の情報、本の中の文章などはそのまま使いたい場合があると思います。その場合は「引用」しましょう。
引用は、出典を明らかにし、どこからどこまでが引用した部分なのか明確にしておくことが大切です。権威のある情報を引用すると記事の信頼性もあがります。正しい引用を行い、正確で安心できる情報を読者に伝えましょう。
しかし時に、コピペしていないのにも関わらず、コピペチェックツールで他の記事との一致率が50%を超えてしまう場合があります。その対策として、文章の細かい所を修正して一致率を下げようとする人が多いですが、これは大変な作業です。
コピペチェックツールの一致率を下げるには、記事で取り上げている話題の一部を消去したり、新しく他の話題を挿入したりすることが最も簡単で効果的な手段です。「コピペの冤罪」でお困りの場合は、ぜひ実践してみてください。
②ネット上の画像を記事に添付
ライターとして活動していると、クライアントにライティングだけでなく画像の選定も任されることがあります。その場合、GoogleやYahoo!の検索で出てきた画像を添付してはいけません。なぜならそれらの画像にも著作権があるからです。
では、どうすればいいのか。
無料で利用できる画像をたくさん掲載しているフリー素材サイトを利用してください。さらに、フリー素材サイトの中でも、クライアントから依頼された記事の場合は「商用利用可」としているものを選びましょう。
商用利用可のフリー素材サイトは様々なものがありますが、一部をご紹介します。
ぱくたそ
O-DAN
いらすとや
③違法アップロード作品のダウンロード<
残念ながら、インターネット上には違法アップロードされた動画がたくさん蔓延っています。映画やドラマ、アニメだけでなく、セミナーの動画や音声なども。
これらを「記事作成の参考になるから」と言ってダウンロードするのは、犯罪です。「2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金」が課せられる可能性があるため注意しましょう
著作権はしっかり守ろう
今回は、フリーランスのライターと著作権の関係についてお伝えさせていただきました。
著作権については多くの議論が交わされており、複雑でわかりにくい面があります。「著作権」というテーマだけで本が出版されることからもその難解さを読み取れます。
しかしながら、ライターとして活動するのなら著作権とは切っても切れない関係です。常に著作者への敬意を忘れずに記事を作成しましょう。
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