フリーランスのライターにとって、仕事を断るというのはちょっぴり怖いものです。「この仕事を断ったら仕事が途切れてしまうのではないか」と不安になってしまいます。
しかしながら、仕事なら何でもウェルカムという方針で活動していると、労働時間が長くなり、精神的に追い込まれ、その割には稼げない・・・という状況が続いてしまいます。
そのため、時には仕事を断ることが重要です。
本記事ではどのような場合に、ライターが仕事を断るべきかお伝えさせていただきます。
ライターが断るべき仕事【条件編】

ライターが断るべき仕事を、まずは仕事の条件からお伝えさせていただきます。最も基本的なところであり、簡単に避けやすいところです。
1.短納期すぎる
ライターが断るべき仕事の1つ目は短納期すぎる仕事です。
クライアントや文字数にもよりますが、通常1記事の納期はおおよそ1週間です。
それにも関わらず、「3日後までに3記事納品してください」などという短納期過ぎる仕事を頼んでくるクライアントと一緒に仕事をするのは控えた方がいいでしょう。なぜなら、ライターの事情をまったく考慮してくれないクライアントだからです。
フリーランスのライターは個人事業主です。会社員ではありません。そのため、そのクライアントだけでなく、多くのクライアントからも仕事を請け負い、スケジュールを組んでいるはずなのです。だから、「この日にこの記事を書こう」という日程をライターが決めているはず。
それにも関わらず急に短納期すぎる仕事を依頼してくるクライアントは、ライターの都合をあまり考えていません。長く付き合うと都合よく扱われるようになり、精神的に消耗してしまいます。
とはいえ、いつも丁寧に接してくれるクライアントが「今回はどうしてもはやく提出してほしい」と申し訳なさそうに依頼してきた場合は、ぜひ引き受けましょう。クライアントとの絆を深められるチャンスです。紹介に繋がったり、長く濃い関係を築くことができるきっかけとなったりします。
2.報酬が安すぎる
報酬が安すぎるのもフリーランスのライターにとって要注意の案件です。たとえば、1文字0.2円や0.5円の仕事・・・。
クラウドソーシングサイトではよく見かける仕事ですが、そのようなクライアントは私たちライターのことをあまり考えていません。
ライターとして活動の初期は自信をつけるためにそのような仕事を引き受けてもいいかもしれませんが、長く続けると挫折の原因となるので気をつけましょう。
ライターが断るべき仕事【仕事内容編】

ライターが断るべき仕事、条件編の次は、仕事内容編に参ります。
条件編でご紹介した仕事よりも見抜きにくく、クライアントと実際にコンタクトをとったり、仕事をしたりしなければ気づきにくいものです。
1.自分のスキルでは対応できない
自分のスキルでは対応できない仕事を引き受けるのは、なるべく避けましょう。
もちろん最初のうちは実績をつくらなければ前に進めないということもあり、引き受けたことがない仕事もどんどん引き受ける機会が多いと思います。
しかし、あまり高度な技術を要するものや心の奥底で「これは無理じゃないか」と思うもの、気乗りがしないものを引き受けると、仕事に対して行き詰まりを感じ自分が苦しむ羽目になってしまいます。
2.レギュレーションがふわっとしている
レギュレーションがふわっとしている仕事を引き受けるのも注意が必要です。
この場合、納品物を提出すると「イメージと違った」などといったクレームが発生し、大きな修正対応をしなければならなくなります。
クライアントがコミュニケーションに慣れていないか、ライティングに関する知識が少ないことが原因です。
事前にZoomで打ち合わせをするなどすり合わせを行うことで対策ができます。
3.クライアントのレスポンスが遅すぎる
様々なクライアントと仕事をしていると、中にはレスポンスが遅すぎるクライアントがいます。
- ・簡単な質問をしているだけなのに返事に2日かかる
- ・「資料を渡す」と言ったのに1週間待っても連絡がない
など・・・。
このようなクライアントと仕事をしていると、予定を組むことができません。区切りのいいところで早めに別れを告げてしまいましょう。
ライターが断るべき仕事【交渉編】

フリーランスのライターが断るべき仕事をご紹介してきましたが、最後は交渉について触れさせていただきます。交渉の中で相手が使ってくる言葉で、付き合ってはいけないクライアントを見抜くことができます。
1.「友人価格でやってよ」
「友人価格でやってよ」というセリフを言うのは、すでにあなたのご友人だと思います。ですが、このセリフを言う人には注意が必要です。
仮に友人だとしても、あなたはプロとしてきちんとしたクオリティの仕事を行うはずです。「友人だからクオリティを下げても大丈夫だろう」なんてことはしないのではないでしょうか。それと同じことです。友人であることと価格を下げることは、関係がありません。
仮に「友人だから値下げする」という提案は、仕事する側が言うべきことであって、仕事を頼む側が言うべきことではないのです。
その人は友人としては良い人かもしれませんが、仕事をする上で重荷となるかもしれません。ストレスを感じるのであれば、距離を置くことも考えた方がいいでしょう
2.「将来もっと大きな案件を任せるから今は無料で」
このセリフを言うクライアントは、意外と少なくありません。
おそらくクライアント自身も駆け出しでお金がないのです。ですが、彼自身の中には「自分が成功する」という明確なビジョンがあり、そのビジョンの中ではライターに大きな報酬を払っているのでしょう。
おそらくこのような発言をするクライアントは、とても行動力があり、発言がいつも前向きで、やる気に満ち溢れている方だと思います。だから、初めのうちは「この人のためなら!」と思って協力するのですが、時間が経てば経つほど不信感が募ってきます。精神的なストレスになったら、無理をせずに離れましょう。他の仕事にも悪影響が出てしまいます。
3.「大手企業の実績になるから格安で」
この台詞につられるライターは多いです。特に記名記事だと「格安でもいいから書かせてほしい!」という人も多いのではないでしょうか?事実、私もその1人でした。
他の仕事に繋がるため、大手企業に掲載される仕事はとてもありがたいものです。しかし、それでも格安で引き受けていると精神が摩耗してきます。
早めに単価交渉を行いましょう。
フリーランスライターは仕事を断ることも重要

今回は、フリーランスライターがどのような場合に仕事を断るべきかお伝えさせていただきました。
ライターのことを大切に思わないクライアントや一緒に仕事をしにくいクライアントと長く付き合うのはなるべく避けましょう。ストレスを抱えてしまい、他の仕事にも悪影響を及ぼしてしまいます。
断る勇気を持ちましょう。あなたにふさわしい仕事の依頼が舞い込むはずです。
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